自己肯定感を上げようとして疲れる理由|心理学と神経科学が教える“逆効果の落とし穴”
これまでに、自己肯定感を上げようとたくさん努力してきたのに
なぜかうまくいかない。そんな経験はありませんか?
今日はその理由を、心理学と神経科学の視点から
“あなたのせいじゃない”という根拠とともにお伝えします。
1.なぜ「自己肯定感を上げよう」とすると逆効果なのか?
理由はシンプル。
脳は“本音と違う言葉”を受け入れられないから。
たとえば、
- 「私は大丈夫!」と言っても胸がざわつく
- 「私は価値がある」と言うほど虚しくなる
- 「ポジティブに考えよう」とすると疲れる
これ、あなたの努力不足じゃない。
脳の“否定的バイアス”と神経の状態が噛み合っていないだけ。
🔹脳には「整合性チェック機能」がある
人間の脳は
“本音(身体感覚)と合わない言葉”を弾く仕組みになっている。
だから、自己肯定感を上げようと無理に言葉で上塗りすると、
❌「嘘ついてるね」
❌「現実と違うよ」
❌「本当は不安でしょ?」と脳が“逆反応”を起こしてしまう。これを心理学では 認知的不協和 といいます。2.認知(思考)だけ変えても効果が薄い理由
ポイントはここ。脳は「思考」よりも「身体感覚」を優先する。
その証拠に:
🔹ストレスが強い日にポジティブ思考はまったく入らない
→身体が緊張(交感神経の過剰活動)しているから。
🔹疲れている日に自己肯定感が低くなる
→エネルギー不足のため、脳が“危険モード”で動くから。
🔹睡眠不足の日ほど、否定的な思考をしやすい
→扁桃体が過活性になり、不安が増えるから。
つまり、
身体(神経)の状態がマイナスのときに、いくら認知(思考)を変えようとしても届かない。
これが「認知アプローチの限界」。

3.セルフコンパッション研究が示す“優先順位”
米スタンフォード大学の研究で有名。
❌「私は価値がある!」と言い聞かせる → 効果は限定的
⭕「今の自分を責めずに見守る」→ 神経が緩み、自己肯定感が安定
なぜか?
→ 自己肯定感は“戦う”ことで上がるのではなく、“安心”がベースにあると自然に育つ性質を持つから。
セルフコンパッションとは:
- 今の自分を否定しない
- 失敗しても責めない
- 不完全でもOKとする
- 人としての普遍性を思い出す
つまり、
「私は価値がある」と言い聞かせるより、「今の私でも大丈夫だよ」と
認めてあげたほうが神経系が落ち着く。4.神経と感情の“優先順位の法則”
心理学・神経科学で一致している重要なポイント。
感情 → 身体反応 → 思考
の順番で動く。
人は思考で感情をつくるのではなく、身体の状態が、感情と認知(思考)を決める。
だから、
- 不安な身体 → 不安な感情 → 不安な思考
- 緊張した身体 → 自己否定の思考
- 安心した身体 → 自然と自己肯定感が上がる
となる。これを踏まえると、答えはひとつ。
**自己肯定感を上げたいなら、“思考を変える前に身体を先に整える”が正解。

5.まとめ:自己肯定感は「上げる」のではなく“育つ”
今日伝えたいのはひとつ。
自己肯定感は努力で押し上げるものではなく、
身体と心が整ったとき自然に育ってくる“結果”である。
- 無理なポジティブは逆効果
- 認知の書き換えは、身体が整って初めて機能する
- セルフコンパッションは「安心」を生み、自己肯定感の土台になる
- 身体の緊張がゆるむと、思考が変わる
だから、苦しいときは
“頑張って自分を変えようとする”必要なんてない。
まずは深呼吸し、身体をゆるめ、
今の自分を責めずに、ただ“ここにいる自分”を認めてあげてね。

足立みずほから、あなたへ
私も長い間、「自己肯定感を上げなきゃ」と必死でした。
ポジティブな言葉を唱え、ノートに書き、ネガディブな感情を抑え込んだり。
でもね、ある日気づきました。
“身体が安心していないのに、思考だけ変えるのは無理だ”って。
そこから、身体と神経が整うと
“勝手に自己肯定感が育つ”感覚がわかってきた。
だから今のあなたに伝えたいのは、
「変わりたい」と思うあなたは、すでにそのスタートラインに立っているよ。
あとは、身体・心・神経が整えば、自然と自己肯定感は育つから大丈夫。
一緒にゆっくり、進もうね。

